上司は何が知りたい!?相手の心に響かせる9つのコツがわかる「超・箇条書き」
会社での案件を相談したとき
- 上司からいつも「内容がイメージ」できない。
- 何が言いたいのか分からない
と言われることってないですか?
学生時代から作文が苦手だったということであれば、報告書を作るのも一苦労ですよね。
「克服しよう!」と文章力や説明するスキルを上げようと色々な自己啓発本、ノウハウ本を読んだけどどれも難解でイマイチ実践ができなかったりもします。
しかし、今回ご紹介する「超・箇条書き」は非常に分かりやすくちょっと練習をすれば「伝えるコツ」を身に付けることができます。上手く伝えることができれば、相手からの信頼を得ることに繋がります。
実際にあった会社でのシーンで解説していきます!
Contents
新規先のA社って借りてくれそう?

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シーンの設定からしていきましょう!
- 銀行員3年目の25歳。
- 店頭での預金業務、住宅ローンを中心としたローン知識を一通り学び花形の外回りに配属となりました。
- 目標の大半は、中小企業への融資。
- 高校まではサッカー部で、ガッツはある方だと自覚している。
- 飛び込み営業も果敢にチャレンジ。口癖は「とにかく行ってみるか」
- 対面で人と話すことは好き
- 上司含めた「案件協議」が大の苦手。何を言っているのか自分でも分からなくなってしまう
今日の訪問で、新規先A社へ融資ができそうな段階まで進み意気揚々と支店へ戻りました。
そこで、ホッと一息つき自分の席へ腰かけた所で、目標数字に追われている課長から突然「新規のA社って借りてくれそう?」という質問をされました。
ダメな例:情報量は多いけど、結論がボヤけてしまっている
私の回答
「何度も訪問し、やっと決算書を頂けて財務状況も良好です。
非常に人柄がよい人でメイン銀行のA銀行を大事にしています。資金繰りが辛い時期に色々と助けてもらったようです。
良い例:情報量は少ないが、結論が明確
私の回答
「3年・3,000万で了承頂けそうです。財務評点も85点(100点中)で財務状況も良好です。
しかし、2点の課題があります。それは
①当行での提案金利が高い
②借入期間は5年ではなく3年です」
2つの例文の違いは聞き手の課長を意識したかどうか
上の2つの違いは
- 課長の質問の意図を探す
- 課長の聞きたいことへの回答をする
- 簡潔に情報量を必要最小限にする
の部分を意識したかどうかです。
ダメな例文の方ですと、聞く側にとっては非常にストレスが溜まります。聞いている課長は話している途中何度も「
箇条書きの一番のメリットは、
さて、もう一度この上司の質問の意図を考えてみましょう!
課長の「新規のA社って借りてくれそう?」と聞いてきたときおそらく質問の裏側には
- A社の財務内容
- 社長の人柄
- 業界の動向
- メイン銀行の動き
- その企業内の活気
- 従業員数
- 融資できる金額
などもあったと推測できますが、この時課長はとにかく商談状況と数字を把握したいということが一番だと思います。
なので、まず「融資できる金額と期間、ステータスとして「3年・3,000万で了承頂けそうです」と回答しました。
その後に、「本当に貸せる企業のか?」と疑問を持つと思ったため「財務評点も85点(100点中)で財務状況も良好です」と回答。
最後に、課題である2つを言い「あーその課題ならクリアできそうだ。あと一押しだな、取れそうだから同行しよう」という課題を明確にしました。
今の状況と具体的なイメージを課長に持ってもらえたので、ここでは成功です!
簡潔に重要なポイントに絞って伝えることができる「超・箇条書き」は必読
本書では
- 構造化
- 物語化
- メッセージ化
の3つが「超・箇条書き」にするための技術的要素として詳細に解説されています。
-
「構造化」とは、相手が全体像を一瞬で理解できるようにすること
-
「物語化」とは相手が関心をもって最後まで読み切れるようにすること
-
「メッセージ化」とは、相手の心に響かせ行動を起こさせるようにすること
(「超・箇条書き」P29引用)
「構造化」させるための要件は「レベル感を整える」
レベル感を整えるためには
- 自動詞と他動詞
- 直列と並列
- ガバニング
の3つのコツです。先ほどの例では「2つの課題がある」でガバニングをしています。
ガバニングとは「頭出しのまとめ」のこと(「超・箇条書き」P63引用)
これから言うことの全体像を相手にイメージさせることに効果的です。
「物語化」させるための要件は「フックをつくる」
フックをつくるためには
- イントロ
- 相対的なMECE
- 固有名詞
の3つのコツです。
先ほどの例では「3年・3,000万で了承頂けそうです」の部分です。上司の知りたいことをズバッと真っ先に伝えました。これで、上司は心を掴まれたと思います。イントロでの掴みです。
そして、それに続き複数ある上司への疑問のうち「借入金額・借入期間・財務評点」に絞りました。相対的MECE。
「メッセージ化」させるための要件は「スタンスをとる」
スタンスをとるためには
- 隠れ重言を排除
- 否定
- 数字
の3つです。
ここでは、「3年」「3,000万」「85点」など上司の知っている知識の中でイメージしやすいように数字を使いました。これにより、具体的にイメージができ上司のストレスを大幅に軽減できました。
9つのコツを使いこなせれば話すのが楽しくなる!

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「私は、会社の進める商品より社長にとって良いと思うものを提案します」(否定で退路を断つ)
「自分へ割り振られた目標は、3か月で達成してみせます!」(「数字」と「イントロ」)
など、今までの自分の発言を、ちょっとだけ見直し、相手が何を聞きたいと思っているか箇条書きにして言いたいポイントを書き出すだけで濃い内容になります。
また新たな疑問点も見つかったりします。
オススメの1冊です!